たかが中学受験
中学受験がゴールではない
中学受験に加熱し、親子ともども疲弊してしまっていませんか?
目標に向かい、懸命に打ち込むことに対して否定はいたしません。
しかし、
もし、
過度にがんばりすぎてしまっている
つまらない見栄にこだわっている
中学受験で落ちるのが不安である
中学受験のことばかり考えてしまう
こんな状態だとしたら、
一度
たかが中学受験じゃないか
と肩の力を抜くことをおすすめいたします。
されど中学受験!
という理由があるのは百も承知です。
それぞれのご家庭の事情もあるかもしれません。
しかし、
たかが中学受験じゃないか
という気持ちは絶対に必要なことです。
最悪な例は、お子さまに過度な負担をかけ過ぎたことよって、かえって成長を阻害するような事態に陥ったとしたら・・・
お子さまの疲弊が激しく、中学入学後にまったく勉強しなくなってしまうケース・・・
これでは、なんのために勉強をしているのかわかりません。
お子様を最大限に伸ばすために中学受験があるはずです。
中学受験がゴールではないのですから。
長い人生の序盤の、通過地点
中学受験で第一志望校に合格したかどうか、
このことがその後の人生にどのような影響を及ぼすのかについて、
確たるデータがあるわけではないですが、
合格したらバラ色
不合格ならイマイチ
こんな単純な図式ではないことは明らかです。
第一志望に合格して、その後は勉強に拒絶反応をおこした生徒。
第一志望に落ちたものの、大学受験では大成功した生徒。
よくある話です。
中学受験は、長い人生の序盤の、通過地点にすぎません。
ここに全力投球をして、燃え尽きてしまってはあまりにもバカバカしいのです。
さらに言えば、この通過地点を通過しない子もたくさんいます。
そもそも中学受験をしない子たちです。
地方の優秀な子たちに限らず、海外の優秀な子たちも、中学受験を経験せずに、優秀な大人に成長していっているのです。
中学受験で不合格になったとして、人生真っ暗なんてことは一切ありません。
基礎学力がついてさえいればそれで良い
もちろん、大学受験が人生のゴールでもありません。
そんなこと百も承知ですが、中学受験の勉強が大学受験にどの程度リンクしているのかについても述べたいと思います。
中学受験時に学んだことが、後の大学受験に役立つような面はもちろんあります。
あらゆる知識が役立ちますし、勉強に対する姿勢や免疫も役立ちうることでしょう。
しかし、
逆にぜんぜん役に立たないようなことだってたくさんあります。
これは知っておくべきだと思います。
役に立たないというと語弊があるかもしれません。
直接はつながっていないものもある、と言った方がいいかもしれません。
算数に焦点をあてるなら、
基礎・土台固めは、間違いなく今後の人生に役立ちます(あたりまえですね)。
しかし、いわゆる難問は、小学生時代にマスターしなくたって今後の人生で困るようなことは一切ありません。
大学受験の問題ともまったくつながっていないことがほとんどです。
12歳時点での知能判定のための問題、それ以上の効能はないと言えます。
もちろん、がんばって考えて、一生懸命取り組むことから得られるものはたくさんあります。
今後の人生に役立つ経験と広義に解釈することもできます。
しかし、できないことに対して過剰に心配する必要など一切ありませんということを強調したいのです。
大事なことは、いかに基礎がきっちり完璧に身についているかの方です。
これは将来の学習に直接つながる大切な基礎学力です。
中学受験、親子で悔いのないように取り組んでいただければと思います。
しかし、
過度に入れ込んで、かえってお子さまを苦しめたりすることのないように願っています。
たかが中学受験なのです。
大事なことは、お子さまの成長そのものなのです。