自ら解かない限り身につかない
初見の問題が解けるようにならない
何はともあれ塾で教師は、生徒がわからなかった問題の解説をしていきます。
目の前で答えに至るまでの過程を見せられれば、子どももわかったような気になるものです。
しかし、それがどれだけ子どもの実力に繋がるのかについては疑問が残ります。
こどもから見れば、確かに答えがでたことがわかる。
しかし、100問解法を覚えても101問目が出されると解けない。
どういう勉強をしたら初見の問題が解けるようになるのかもわからない。
勉強とは何なのかもわからない。
算数の達人になるためには1000パターンくらい解法を覚えなくてはならないのか・・・
このような勉強をして成績が伸びないと苦しんでいる子が非常に多くいます。
なぜ初見の問題が解けるようにならないのか。
答えは簡単です。
結局は子ども自身が自ら解いていないから身につかないのです。
ていねいな解説は必ずしも良薬とはならず、毒・麻薬となる一面もあるのです。
教師が解く過程を見せても、その場限りわかったつもりになっているだけで、まったく実力にならないケースが非常に多いです。教師の解説を聞いたあと、あるいは解答解説を読んだあと、白紙に自分1人で答えまでの道のりが再現できるのかを試していかないといけません。わかったつもりになっていただけで、途中で詰まってしまうことはよくあることです。
自分の目と手で、答えにたどり着く経験を積む
サッカーの上達において、優れたサッカー選手のプレイを見ることも大事なことでしょうが、それだけで上達しないことはあきらかです。
自らボールに触れないで見ているだけでは、ただの観客でしかありません。
自ら動いて、苦心して工夫して、それしか上達への道はありません。
教師が解くところを見たって、必死にノートに写したって、それだけで満足していてはダメなのです。
自分自身で問題を解決していった経験を積まない限り、1週間もすれば忘れてしまいますし、ほんの少し条件を変えられただけで解けなくなることもよくあります。
必ず自分の目と手で答えにたどり着くまでの経験を積んでいかねばなりません。
これを疎かにして、算数の実力が上がることは絶対にありえません。