レベル3:はじめの仕事量が不明なニュートン算
- 例題3
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水そうに水が入っていて、毎分一定量の水が流入しています。満水からはじめて、ポンプ3台でくみだすと35分で空になり、ポンプ5台でくみだすと15分で空になります。
満水からはじめて、ポンプ9台でくみだすと何分で空になりますか。
- 解説
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さっきとそっくりな問題ですね。
そうだね。何が違うかな?
はじめの水量がわかりません。さっきは250Lと与えられてました。
うんその通り。
これこそが「ニュートン算」の標準版だよ。
では、今回ははじめてのニュートン算に取り組むことだし、先生がヒントをあげることにします。前から確認していることだけど、ニュートン算って「じゃまのある仕事算」だよね。
そうですね。この問題もそうです。
具体値がまったくないところも仕事算そっくりです。仕事算って、全仕事量を勝手に決めて解くよね。
今回もそれを採用すればよいんだ。
だって「ニュートン算」は「仕事算」の変形版にすぎないのだから。
では、「はじめの水量」を計算しやすそうな数値でおいてみよう。
いくつにしてみる?仕事算と同様に解くならば・・・時間の最小公倍数かなあ。
35と15の最小公倍数の105にしてみます。
ポンプ3台の1分の仕事を③
ポンプ5台の1分の仕事を⑤とすれば・・・下のようになりますね。OK!あとは計算をすすめていくだけで答えがでるんだよ。
先生を信じてやってみて!さっきと同じように、まずは、かっこ( )の中が計算できますね。
なぜ下は4多いのか。
それは仕事量②多いから(じゃまは同じなので差がつかず)。②=4とわかります。
つまり、○だけの式か、□だけの式にできるということだ!うまくいっているよ!
でね、○にそろえても、□にそろえても、どちらでもきちんと解けるんだ。
だから、どちらでもいいのだけれど・・・おすすめは○かな。
なぜなら、ポンプ1台の1分の仕事を①としているから。
もし、□にそろえると、
ポンプ1台の1分の仕事は2となる。
混乱さえしなければ問題なく解けるのだけどね。じゃあ、○にそろえてみます。
②=4だから、
①=2
で・・・
下図のようになりますね。で、最後の仕事算をやれば終了ですね。
ポンプ9台でくみだすと何分で空になるのだから・・・52.5÷7.5=7
答えがでました!
7分です。大正解!カンペキな解き方です。
ニュートン算は、仕事算みたいにはじめの仕事量をおいてしまえばいい。
あとは自動的に計算が進むからね。その計算に、比の扱いや消去算という要素が入ってくるだけなんだよ。
ニュートン算ってこれだけ。
もう全部教えちゃったよ!これだけ・・・けっこう簡単な気もするけど・・・複雑かな・・・
複雑に感じるかもしれないけど、解き方が決まりきっているから、一度わかれば後は得点源だよ。
たくさん練習問題をやって、自信をつけていくのみだよ!