代表例は、水そうから水をくみ出す仕事をしながらも、一方で水そうに水が入り続ける問題です。他にも、牧草を牛が食べて減らしていくが、一方で草が伸び続ける、などのパターンがあります。
レベル1:入門・じゃまのある仕事算
ニュートン算の入門編、レベル1です。
全5問の例題、解説を通しニュートン算の基礎中の基礎を学びます。
- 例題1-1
- 水そうに30Lの水が入っています。ここに水を毎分2Lずつ入れながら、ポンプで毎分8Lずつくみだします。水そうは何分で空になりますか。
- 解説
-
仕事算もマスターしてきたね。次はニュートン算を学ぶよ。
ニュートン算?不思議な名前ですね。
上の例題のように、「じゃまが入る仕事算」がニュートン算だと思ってね。
今回はニュートン算の入門版、準備運動といったところだよ。
とにかく、解いてみよう!毎分2L入れて、毎分8Lくみ出す。つまり、毎分6Lずつ水が減っていくことがわかります。
30÷(8-2)=5分
5分で空になります!簡単です!!OK!簡単だったでしょ?
上の例題は、学くんが解いたように、下の式のようになっている。
仕事算の式だよね。
「仕事量が、じゃまの分だけ減る」ここだけがちょっと違うところだね。この式の4つの値のうち、3つを与えて、1つを隠せば問題がつくれる。
隠した1つを求めさせる問題だね。どこを求めさせるかで4パターンの問題がつくれるわけです。
この4パターンの問題なんだけど、それぞれ別の4パターンの解き方があると思ってはダメだよ。
どのようなパターンでも、同じ形の仕事算の式で表せるのだから、常に上の仕事算の式を書くんだよ。
あとはその式をみて、求めるべき所を、計算なり、逆算なりをすればいいんだ。解き方はたった1つ!仕事算の式をかくこと。
では準備運動の続きだよ。
- 例題1-2
- 水そうに水が入っています。毎分3L入れながら、ポンプで毎分10Lくみだすと5分で空になりました。はじめに水そうに入っていた水は何Lですか。
- 解説
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問題を仕事算の式で表します。
□÷(10-3)=5分あとは計算するだけですね。
□=35
35Lです。OK!正解です!
- 例題1-3
- 水そうに90Lの水が入っています。毎分一定量の水を入れながら、ポンプで毎分12Lずつくみだすと10分で空になりました。毎分何Lの水をいれましたか。
- 解説
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同じ仕事算の式で、□の位置だけが違うわけだ。
90÷(12-□)=10分あとは計算するだけですね。
□=3
3Lです。OK!正解です。
- 例題1-4
- 水そうに24Lの水が入っています。毎分2L入れながら、ポンプで毎分一定量の水をくみだすと8分で空になりました。ポンプは毎分何Lの水をくみだしましたか。
- 解説
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同じ仕事算の式ですね。
たった1つの式で、あらゆるパターンに対応できるわけですね!24÷(□-2)=8分
あとは計算するだけですね。
□=5
5Lです。OK!正解です!
例えば、例題1-2は
追加した水量は、3×5=15(L)
くみ出した量は、10×5=50(L)
(はじめの量)+(追加量)=(くみ出した量)
なので、
はじめの量は、50-15=35(L)
と求まります。
しかし、算数が得意な一部の子を除けば、まずは「たった1つの解法をマスターする」ことを目指したほうが良いです。
解き方に選択肢がなくなるため、混乱なく学習がスムーズに進みます。
- 例題1-5
- ある水そうとそれに水を入れるじゃ口Aがあります。空の水そうにじゃ口Aで水を入れると、30分で満水になります。また、満水の水そうからポンプ1つで水をくみ出すと20分で空になります。満水の水そうに、じゃ口Aで水を入れながら、ポンプ1つで水をくみ出します。何分で空になりますか。
- 解説
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具体値がまったくないけど・・・
さっきの例題とまったく同じ仕組みの問題ですね。その通り。具体値はわからないけど、比は与えられている。
まさに仕事算だよね。満水を60としてみます。
満水:60
A:1分に2入れる
ポンプ:1分に3出す
ポンプとA:1分に1出す60÷1=60(分)
求まりました。
60分です。完璧です。大正解!!