例題2
黒玉3個と白玉5個の合計の重さは630g、黒玉2個と白玉7個の合計の重さは640g
です。このとき、黒玉1個の重さは何gですか。
解説
確かに、これはボクのやった差を何回もとる解法だと難しそうです。
先生の教えたやり方で練習してみようね。
まずはこうですね。
えーっと、どうするんでしたっけ。
式を何倍かすることで、黒(白)の数をそろえるんだよ。〇か□の数値をそろえるってことだよ。
「そろえると消せる」でしたね。
〇(黒)の方をそろえるなら、③÷②=1.5倍
あれ、②+7=640
を1.5倍すると、
③+10.5=960
□(白)の方が、10.5になる・・・
先生っ!白玉が10個とあと「半分」になります。
白玉って割っていいんですか・・・??
実際に白玉を割るわけじゃないからね。ダメな理由はないでしょう。
・・・なんか混乱してます。助けてください。
小数や分数が苦手な子はとても多いのだけれど・・・これに関してはたくさん経験して慣れるしかない。
ところで・・・・小数が嫌なら整数だけで解決しよう。
③と②を、最小公倍数の⑥にそろえると計算がやりやすいよ。おススメだ。
ああ、なるほど。2つの式を書き直すんですね。
残りは今までとまったく同じだから大丈夫だよね?
⑥+10=1260
⑥+21=1920
差をとれば、
11=660
11で割って、
1=60
あとはこれを使って、どの式でもいい。①が求まるよね。
③+5=630
を使えば、
③+60×5=630
③=330
①=110
1=60
だから、白は1個60g
①=110
だから、黒は1個110g
ということですね。
うん、そういうことです。
どちらを消しても解ける
ところで、この問題だけど、「白玉をそろえて消す」方法で解いてみて。
白は5と7だから、最小公倍数の35にそろえますね。
差をとると、⑪=1210、
1210÷11=110より、
①=110
あ、さっきと同じ答えだ。求まりました。黒玉1個110gです。
お見事!ところで、白をそろえて消すと、まずは黒が求まるよね。
はじめは黒をそろえて消して、白から求めた。
だから、「求める方と逆をそろえて消そう!」ということが解法テクニックのように指導されている、いろんな塾で。
でも先生はこの視点はそんなに大事じゃないと思っている。
その理由は?
黒を求めたら、いきなり答えを書くんじゃなくて、さっと確かめをすべきだから。
白も求めて、矛盾が起きていないことの確認をする。たいした時間かからないからね。
それにね、さっき白を 35にそろえて解いたよね。
ちょっと計算が面倒だったでしょ?
式を7倍するのとか。
あ、はい。ちょっとだけですけど。
黒をそろえたときは、2倍と3倍だったから楽だったです。
ということです。
1.そろえるための計算が楽な方を選ぶ。
2.片方が求まったら、もう片方も求めて確かめをするべき。
この姿勢が正解です。
小数・分数で計算しても良い
あとね。学くんがはじめにやった1.5倍なんだけどね。
あれだって素晴らしい解き方だよ。
差をとって、5.5=330
330÷5.5=60が暗算で出せるくらいが良いのだけど、
5.5=330
は2倍すれば、
11=660
さすがにこれは、1=60
を暗算できるよね!!
もちろん残りの計算を今までと同じようにして、①=110を求めればいいね。