比は、問題を解くときは、3:5のようには使いません。③と⑤のように使います。これこそが、算数における最重要の計算テクニックとなります。本質的には、1次方程式を学び始めることとなります。比=線分図の山を指します。

比の使用方法・仮の値で考える

例題1
Aの所持金はBの所持金の4倍で、2人の所持金の和が600円のとき、Aの所持金はいくらですか。
解説
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基礎の基礎の確認なんだけど、大丈夫かな?

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はい、ずい分前に身につけた話ですこれは。4年生でやったかな。
こんな線分図です。

中学受験算数カンガループリント 比と文章題 線分図画像
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合計の5山が600円なので、1山120円です。

Bが120円、
Aは4山だから、120×4=480円

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うん、正解です。
この問題を塾で習うのは、比や割合を習うよりかなり前の時期、4年生で習うことが多い。
しかし、これだって比の問題だよね。

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そうですね、4倍っていうところ。
A:B=4:1
っていうことですからね。

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そういうことです。
前にも教えた通りだけど、線分図は山をかかないで下のように書いてしまうのが楽だね。

中学受験算数カンガループリント 比と文章題 線分図画像

 

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結局「比」とは、線分図で何山あるのかと同じことを表しているんだ。
とても簡単な問題ならば、線分図を省略して解いたってかまわないよ。

例題2
800円をA:Bが11:5になるように分けました。Aはいくらもらいましたか。
解説
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簡単でしょ。
線分図をかかなくても解けるんじゃないかな?

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Aは⑪、Bは⑤もらいます。
2人の和、⑯=800円なので
①=50円です。
Aは⑪もらったので、50×11=550円

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大正解!
問題の中で比を見たら、⑪とか⑤とするくせをつけようね!

文章題を解いていくときに、11:5のような比そのままの表記をしても先に進まないからね!

ちなみにこのように比にしたがって分けることを、比例配分といいます。

例題3
おこづかいを、弟が兄の \(\displaystyle \frac{2}{3}\) となるように分けたところ、兄は弟より400円多くもらいました。弟がもらったおこづかいはいくらでしたか。
解説
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「比」がない問題かな・・・?

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「比」はないけれど、「比」と同じもの「分数」があるよね。

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ああ、そうですね。

弟が兄の \(\displaystyle \frac{2}{3}\) とは、
弟と兄のおこづかいの比が、
2:3
ということだ。

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その通り。

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弟と兄のおこづかいの比が、
2:3
だから、
弟が②円、
兄が③円
もらったとすれば、
2人の差は①=400円

だから、
弟がもらったおこづかいは②=800円!

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正解!

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