比×比=比

今までは、文章題中に比が与えられている問題で、例えば4:3とあったならばそれぞれ④、③とおいて、解き進める問題をやってきました。
これとは別の、もう1つの比の活用があります。
どちらも、受験算数における大きな柱であり、必ずマスターしなければいけません。

比×比=比

例題1

汽車と船を利用して、40人の団体で旅行するのに、汽車の運賃は大人1800円、子ども900円で、船の運賃は大人2400円、子ども1800円です。大人全体の運賃と子ども全体の運賃との比は7:3です。大人、子どもはそれぞれ何人ですか。

解説

吹き出し用まなぶくんイラスト

結局、大人1人は、1800+2400=4200(円)
子ども1人は、900+1800=2700(円)
ですね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

そうだね。そして、大人全体の運賃は、
4200円×(大人の人数)
当たり前だよね。

吹き出し用まなぶくんイラスト

はい、だから、

大人 :4200×人数=⑦
子ども:2700×人数=③ 
人数は逆算すればいいのかな・・・?

吹き出し用カンガルー先生イラスト

そうだよ。「人数の比」が逆算で求まるね。

 

吹き出し用まなぶくんイラスト

はい、だから、

大人 :4200×人数=⑦
子ども:2700×人数=③ 

なので、

大人 :4200×\(\displaystyle \frac{⑦}{4200}\)=⑦
子ども:2700×\(\displaystyle \frac{③}{2700}\)=③ 

人数の比は、\(\displaystyle \frac{⑦}{4200}:\displaystyle \frac{③}{2700}\)

⑦と③は7と3にしてもいいですね。比を求めるのだから。
\(\displaystyle \frac{7}{4200}:\displaystyle \frac{3}{2700}=\displaystyle \frac{1}{600}:\displaystyle \frac{1}{900}=3:2\) 

大人の人数と子どもの人数の比は3:2です。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

OK。全部で40人いるのだから、あとは比例配分だね。

 

吹き出し用まなぶくんイラスト

40人を3:2にわけます。
大人が24人
子どもが16人です。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

正解です!

ところで計算過程についてちょっとアドバイスをするよ。

大人 :4200×人数=⑦
子ども:2700×人数=③ 

から、人数の比を求めるところだ。

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金額をそのまま使う必要はないよ。比にしてしまったほうが楽だ。
4200:2700=14:9
これを使えば、

大人 :14×人数=⑦
子ども:9×人数=③ 

人数の比がより簡単に求められますね。

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