食塩水の複数回移動

食塩水をくみだしたり混合したりすることを、2度、3度と行う問題です。途中で「濃さ」を求める必要のないことがポイントとなります。

食塩水の複数回移動

例題1

濃さが9.5%の食塩水350gから食塩水100gをくみ出して、かわりに水を130g入れてよくかきまぜました。その後、また食塩水220gをくみ出して、かわりに 濃さが5%の食塩水を240g入れてよくかきまぜました。最後の食塩水の濃さは何%になりますか。

解説

吹き出し用まなぶくんイラスト

さっきと同じ?に見えますね・・・何か違うのかな?

とにかくやってみますね。
途中の濃さは求める必要はない。
食塩水全体の量と食塩の量だけを追いかける!

100gくみだしたから、
250gで濃さ9.5%、とけている食塩は
250×0.095=23.75(g)

で、次に水を130g入れる。

中学受験算数カンガループリント 食塩水の複数回移動  0100
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ここから220g捨てるから、残りは160g
そこにとけている食塩の量は、

23.75×\(\displaystyle \frac{160}{380}\)

えー、計算面倒だよおおお!!

  

吹き出し用カンガルー先生イラスト

 
そうだね。確かにちょっと面倒だね。
でも面積図を使って計算が楽になるわけでもないよね。
計算せよ!

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そうですかね・・・

23.75×\(\displaystyle \frac{16}{38}\)=10

あ!めちゃくちゃきれいになった!
19で約分できたぞ。

あとは簡単ですね。
下図のようになるから・・・

中学受験算数カンガループリント 食塩水の複数回移動  0110
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400gでとけている食塩は22g

つまり濃さは、

\(\displaystyle \frac{22}{400}\)×100=5.5

5.5%ですね。

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OK!正解。
とてもうまく解けていたよ。

そして、ここでさらなるコツを伝授するよ。

今回は、食塩の量を求める計算が面倒だったね。

23.75×\(\displaystyle \frac{160}{380}\)

も嫌だけど、はじめの
250×0.095=23.75
だって計算がちょっと面倒だよね。

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はい。

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だからさ、こんなときは「計算しない」んだ。
250×0.095は、いくつになるのか計算しない。
(250×0.095)のまま扱うんだ。

少し変形して、(25×0.95)とか(2.5×9.5)とかで扱ってもいい。

とにかくこの計算をする必要はない。

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え?計算を途中でやめておくの?

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そうだよ。かけ算は最後までやらないで、保留しておくのがコツ。
その後さらに続きのかけ算があるならば、そこで約分ができる可能性がある。
約分もせずに途中経過を計算しても、ただの無駄になる可能性が高い。
(2.5×9.5)を使って、もう一度解いてみてごらん。

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そうなのかな。とにかくやってみますね。
水を130gいれるところまでは下図。

中学受験算数カンガループリント 食塩水の複数回移動  0120
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ここから220g捨てるから、残りは160g

この160gにとけている食塩の量は、

2.5×9.5×\(\displaystyle \frac{160}{380}\)

あ!なるほど。
38=19×2で
19=9.5×2

だから、9.5で約分できるって、すぐにわかります!

吹き出し用カンガルー先生イラスト

 
その通り!
かけ算は最後までやらないで、保留しておくのがコツ。
なぜならば、

・かけ算をしないで済む
・あとで約分するときに公約数がみつけやすい!

この「かけ算を保留するテクニック」は食塩水に限った話じゃないからね!
いろいろな問題で使えるから必ず活用しようね!

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