食塩水と比

食塩水における「比」の利用を学習します。

食塩水と比

例題

ある食塩水500gをビーカーAに300g、ビーカーBに200gに分けて入れました。その後、ビーカーAにもビーカーBにも水を400g加えたとき、ビーカーAとビーカーBの食塩水の濃さの比を求めなさい。

解説

吹き出し用まなぶくんイラスト

はじめの濃さがわからないから、食塩の量がわからないですね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

そうだね。
でも、この問題も比がわかれば十分だよね。
具体値がなくても比がわかればいい。

「全体の比」と「濃さの比」と「食塩の比」の3つ。
最後に求めろと言われているのは「濃さの比」なんだから、それ以外の2つは問題で与えられているはず。

吹き出し用まなぶくんイラスト

まず、ある食塩水500gをビーカーAに300g、ビーカーBに200g入れた。

この2つは、同じ濃さの食塩水ですね。
(全体)×(濃さ)=(食塩)
A:300× ① =
B:200× ① =

解けている食塩の量の比は、3:2ですね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

その通り。
同じ濃さの食塩水だものね。
とけている食塩の量は、食塩水全体の量に比例する。

ある食塩水500gを、ビーカーAに300g、ビーカーBに200g入れたのだから、
同じ濃さの食塩が3:2に分けられた。
当然とけている食塩の量の比も、3:2となる。

これは毎回式処理をしなくとも、感覚的にあたりまえ、となってほしい事実です。

吹き出し用まなぶくんイラスト

その後、水を400g加えた。
全体は
Aが、300+400=700
Bが、200+400=600

食塩の量は水を加えただけなので変わらないから、

(全体)×(濃さ)=(食塩)
A:700× ? =
B:600× ? =

あとは計算するだけですね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

はい、ばっちりですよ!

吹き出し用まなぶくんイラスト

(全体)×(濃さ)=(食塩)
A:700× ? =
B:600× ? =

全体の比は7:6
(全体)×(濃さ)=(食塩)
A:7× ? =3
B:6× ? =2
つまり、

A:7× \(\displaystyle \frac{3}{7}\) =3
B:6× \(\displaystyle \frac{2}{6}\) =2

濃さの比は、 \(\displaystyle \frac{3}{7}\) : \(\displaystyle \frac{2}{6}\) =9:7

求まりました!

吹き出し用カンガルー先生イラスト

正解です!

同じ食塩水を2つに分配する操作はとてもよく出てきます。
食塩の量が、全体の量に比例して分配されることを利用して解くとうまく解けます。
しっかり覚えておくのだよ!

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