いろいろなニュートン算
- 例題17
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1500t(1t =1000kg)の水がたまっている貯水池があります。この貯水池には毎日一定の量の水が流入していることがわかっているので、毎日一定の量の水を放水して 30日間で貯水池を空にする計画を立てました。ところが大雨が降り、放水を始めてから最初の5日間は水の流入量が普段の1.4倍になってしまいました。そのため、天候が良くなり流入量が普段どおりに戻った6日目に計画を変えて、6日目から放水量を前日までの1.2倍にしたところ全部で25日間かかって貯水池を空にすることができました。
このとき、次の問に答えなさい。
(1)普段の1日あたりの水の流入量は何tですか。
(2)6日目以降の1日あたりの放水量は何tですか。
(3)当初の予定通り 30日間で貯水池を空にするには、6日目以降の放水量を1日あたり何tにすればよかったですか。
- 解説
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水が流入している中、水を放水します。
まさにニュートン算のような設定ですが・・・
この問題はニュートン算なのでしょうか・・・
なんだか複雑ですね。ニュートン算なのか違うのか、よくわかりませんけど、
解き方1(単位時間)のような式にはできない気がします。そうだよね。
解き方2(総量)でやってみましょう。
ちなみにこれは、慶應義塾湘南藤沢中等部で出題されました。(1)普段の1日あたりの水の流入量
1日の放水量を①とします。6日目からは1.2倍の〇1.2ですね。1日の流入量を1とします。はじめの5日間は1.4倍の1.4です。
・予定では、30日で仕事が終わる
30日の放水量は、①×30=㉚
30日の流入量は、1×30=30はじめに1500たまっているから、
1500+30=㉚・・・(ア)・実際は、25日で仕事が終わる
はじめの5日の放水量は、①×5=⑤
次の20日の放水量は、〇1.2×20=㉔はじめの5日の流入量は、1.4×5=7
次の20日の流入量は、1×20=20はじめに1500たまっているから、
1500+7+20=⑤+㉔・・・(イ)あとは(ア)と(イ)の式で消去算をします。
素晴らしい!!
カンペキです。あとは計算するだけですから、答えを求めましょう!
1500+30=㉚・・・(ア)
1500+7+20=⑤+㉔・・・(イ)(ア)から(イ)を引くと、1500が消えます。
3=①これを使って、(ア)でも(イ)でも、どちらの式でもいいから整理すれば良いですね。
はい、とてもうまく解けていますね。
続きをどうぞ。
3=①
を(ア)に使って、□だけの式にすると、1500+30=㉚・・・(ア)
は下のようになります。
1500+30=90・・・(ア)つまり、1500=60
1=25
これは、普段の1日の流入量ですね。
(1)の答えは、25tです。正解です!
(2)6日目以降の1日あたりの放水量
また、3=①なのだから、①=75t
これは、普段の1日の放水量ですね。
6日目以降の1日の放水量は、〇1.2なので、
〇1.2=75×1.2=90
(2)の答えは、90tです。正解です!
素晴らしいですね。では最後の(3)ですね。
(3)30日間で空にするための、6日目以降の放水量
もう一度、きちんと整理します。はじめの5日の放水量は、75×5=375
次の25日の放水量は、?×25
この?が求める答え。はじめの5日の流入量は、25×1.4×5=175
次の25日の流入量は、25×25=625はじめに1500たまっているから、
1500+175+625=375+?×25
あとは計算するだけ!
?=77求まりました!
77tです。正解です。
情報整理をていねいにきちんとできましたね。
これで、ありとあらゆるタイプのニュートン算を経験したといっても良いでしょう。
もちろん、少しだけ変化したニュートン算と出会うこともあるかもしれません(ほとんどないでしょうが)。
これまで学んだことを活かせば解決できることでしょう!