いろいろなニュートン算
- 例題16
-
水そうに水が入っていて、毎分一定量の水が流入しています。ポンプAでくみだすと60分で空になり、ポンプBでくみだすと20分で空になります。また、ポンプAとBを同時に使ってくみだすと12分で空になります。
この水そうが空のとき、ポンプを使わないと何分で満水になりますか。
- 解説
-
「はじめ」÷(A-じゃま)=60(分)
「はじめ」÷(B-じゃま)=20(分)
「はじめ」÷(A+B-じゃま)=12(分)という3つの仕事算の式ですね。
いつも通り、「はじめ」を計算しやすそうな数値でおいてしまおうか。
60、20、12の最小公倍数の60にしてみます。「はじめ」=60とすると、
60÷(A-じゃま)=60(分)
60÷(B-じゃま)=20(分)
60÷(A+B-じゃま)=12(分)つまり、
(A-じゃま)=1
(B-じゃま)=3
(A+B-じゃま)=5この3つの式で消去算をするんだ。
この消去算は、3つの式だけど簡単でしょ。
(A-じゃま)=1
(A+B-じゃま)=5この2つを見比べれば、
B=4がわかりますね。そして、
(B-じゃま)=3
だから、じゃま=1
(A-じゃま)=1
だから、A=2全部求まりました!
はい。
あとは問題で聞かれていることを計算するだけですよ。
空の状態から、水の流入だけで満水にするための時間を求めます。水の流入とは「じゃま」のこと、1分に1ずつ。
満水は60なので、
60÷1=60(分)求まりました。60分です。
正解です。
ちなみにね、この問題は解き方2(総量)で解くとけっこう解きにくいです。
ポンプAが1分でくみ出す量をA
ポンプBが1分でくみ出す量をB
1分の水の流入量を1
としてみましょうか。
では、そうします。・Aで60分
「はじめ」+60=A×60・Bで20分
「はじめ」+20=B×20・AとBで12分
「はじめ」+12=(A+B)×123つの式ができました・・・
はい、とても上手に式がつくれたね。
この3つの式で消去算をすれば、答えが求まります。
どう?できそうかな?
どうかな・・・
3つの式の消去算はやったことあったかなあ。あまり自信がないですけど・・・
まあ、とにかく、消去算の計算技術さえ高ければ、この解き方で解決できます。でもちょっと計算が苦しいかな。
解き方2(総量)のデメリットは、「計算が面倒なことがある」だけを紹介してあったのだけれど、今回のように「消去算が難しい」というパターンもある。とてもめずらしいケースですけれど。