いろいろなニュートン算

例題14-1
ある川の下流のA地点から上流のB地点まで上るのに、静水時の速さが毎分200mの船Pだと12分、静水時の速さが毎分250mの船Qだと9分かかります。A地点からB地点までのこの川にそった距離は何mですか。
解説
吹き出し用まなぶくんイラスト

 
流水算ですね。

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そうだね、いわゆる流水算だ。
そして、この問題もニュートン算と同じ構造の問題になっています。

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川を上るとき、川の流れはじゃまになりますね。
確かにニュートン算とそっくりな構造かも・・・

「AB間の距離」÷(200−流速)=12(分)
「AB間の距離」÷(250−流速)=9(分)
なるほど、この後の式処理は、ニュートン算のときと同じですね。

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はい、その通りです。

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「AB間の距離」を㊱とすると、
㊱÷(200−流速)=12(分)
㊱÷(250−流速)=9(分)
より、
(200−流速)=③
(250−流速)=④
2つの式の差をとって、
50=①

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「AB間の距離」を㊱としているので、
50=①より、
「AB間の距離」=50✕36=1800(m)
求まりました。

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正解です!
矛盾がないことも確かめておきましょう。

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50=①と、
(200−流速)=③
より、流速は50

これをはじめの式に入れます。
「AB間の距離」÷(200−流速50)=12(分)
「AB間の距離」÷(250−流速50)=9(分)
どちらの式で「AB間の距離」を求めても1800mですね。
150✕12=1800
200✕9=1800
矛盾はありません。

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はい、とても良いですね。
もう1問いきましょう!!

例題14-2
ある川の下流のA地点から上流のB地点まで上るのに28分かかりました。帰りは船のエンジンの調子が悪く、行きのときと比べて静水時の速さは半分でB地点からA地点まで下りました。帰りにかかった時間は35分です。もし、行きの静水時の速さと同じ静水時の速さでB地点からA地点まで下ると、何分かかりますか。
解説
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さっきと同じような流水算ですね。
行き(上り)の静水時の速さを②、
帰り(下り)の静水時の速さを①とすると、

「AB間の距離」÷(②−流速)=28(分)
「AB間の距離」÷(①+流速)=35(分)

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「AB間の距離」を140とすると、

140÷(②−流速)=28(分)
140÷(①+流速)=35(分)
より、
(②−流速)=
(①+流速)=
流速の符号が(+)と(−)で違うところが、今までとの違いですね。
消去算をするだけなので、特に問題ありません。
2つの式を足すと「流速」が消えます。

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(②−流速)=
(①+流速)=
2つの式を足すと、
③=なので、3で割って、①=

これと、(②−流速)=より、
流速はです。

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「AB間の距離」は140なので、
上りは、140÷()=28(分)
下りは、140÷()=35(分)
矛盾はありません。

そして、AB間を静水時の速さで下ると、
140÷()=20

求まりました。
20分です。

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正解です!
とても良くできていますね。