ニュートン算・総量に着目する
- 例題10
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ある遊園地では、土曜日と日曜日の2日間イベントを行いました。2日とも、入場開始前の受付にすでに長い列ができていて、入場開始後は1分ごとに20人の入場希望者が列に加わっていきました。
1日目は受付の数を5か所にしたところ、入場開始から27分後に列に並んでいる人がいなくなりました。
2日目は入場開始前の列が1日目よりも200人多かったので、受付の数を7か所にしたところ、入場開始からちょうど20分後に列に並んでいる人がいなくなりました。
どの受付場所でも、1分ごとに受付できる人数は同じです。
このとき、次の問いに答えなさい。(1) 1か所の受付で、1分ごとに何人の受付ができましたか。
(2) 2日目の入場開始前に列に並んでいた人は何人ですか。
- 解説
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解き方1(単位時間)では解けないタイプの問題なんですよ。
へえ、そうなんですか。やってみないとわからないよね。
では、いつも通りの解き方1(単位時間)で解いてみようか。
1か所の受付で、1分に1人の受付をするとします。
1日目にはじめに並んでいた人を「はじめ」人とすると、
2日目にはじめに並んでいた人は「はじめ+200」人となる。
1分に20人ずつ新しく人が並ぶ。1日目
「はじめ」÷(5-20)=27(分)2日目
「はじめ+200」÷(7-20)=20(分)あれ?
確かに解けないな。いつもは、比がわかるんですよ。
今回はわからないな。
「はじめ」と「はじめ+200」の比がわからないからですね。そうなんですよ。
比がわからないから、ここでストップしてしまうんだ。だから、この問題は、解き方2(総量)で解きましょう!
「仕事をした総量に着目」です。
1か所の受付で、1分に1人の受付をするとします。・1日目は受付5か所で27分
27分で列に加わった人は、20×27=540(人)
5か所の受付で27分に、5×27=135(人)の受付をした。
つまり、
「はじめ」+540=135・・・(ア)
・2日目は受付7か所で20分
20分で列に加わった人は、20×20=400(人)
7か所の受付で20分に、7×20=140(人)の受付をした。
つまり、
「はじめ+200」+400=140・・・(イ)あとは消去算ですね。
素晴らしい!!
カンペキです。あとは計算するだけですから、答えを求めましょう!
「はじめ」+540=135・・・(ア)
「はじめ+200」+400=140・・・(イ)(イ)から(ア)を引くと、
60=5
つまり、1=12これは、1か所の受付で、1分に受付をする人数ですね。
(1)の答えは12人です!正解です!
続きもどうぞ。
2日目の入場開始前に列に並んでいた人を求めてね。
2日目の式は(イ)式
「はじめ+200」+400=140・・・(イ)これに、1=12を使うと、140×12=1680だから、
「はじめ+200」+400=1680つまり、「はじめ+200」=1280
求まりました。
2日目にはじめに並んでいた人は、1280人です。正解です!
結局は消去算なんだよね。
この問題はつまり、
1日目
1080÷(12×5-20)=27
2日目
1280÷(12×7-20)=20
ということでした。保護者さまへ
解き方1で立式した式を式変形・展開すれば、解き方2の式になります。
ですから、数学的には同じ解き方です。1日目の式
「はじめ」÷(5-20)=27(分)
を変形すれば、
「はじめ」=27×(5-20)
「はじめ」=135-540
「はじめ」+540=1352日目の式
「はじめ+200」÷(7-20)=20(分)
も同様です。