通過算
追いこし
例題
長さ160mで秒速24mの急行列車が、長さ120mで秒速16mの普通列車に追いついてから追いこすまでに何秒かかりますか。
解説
またまたはじめてのパターンだね。先生が教えるよ。
通過算のポイント1・はじめと終わりの図だよ。
まずは追いつきはじめたときの図だ。
前を行く列車の最後尾に、追いかける列車の先頭が追い付いたときです。
とにかく覚えてね。
「追いつきはじめた」とはいつのことを指すのか。
急行の先頭が、普通の先頭に並んだときに追いついた、としても間違いとは言えない気もします。しかし、これに関しては算数の暗黙のルールです。前を行く列車の最後尾に、追いかける列車の先頭が追い付いたときが、 「追いつきはじめた」ときです。
次に追いこし終わりの図です。
追いこし終わりの図も、はじめの図の下にかくこと。
すれ違いのときと同様だ。
そして、正確にはかけないことも同じ。
どこで追いこし終わったか、正確にはわからないからね。
この図だけど、普通列車がちょっとしか進んでないのに追いこされているよね。
これは、追いこす方が、圧倒的に速いときの図になる。
この問題の図は、正確にかくならば、こうはならないよ。
もっともっと、時間が経過してから追いこすことになる。
なるほど。図を正確にかくことにこだわっていられませんね。
そうなんだ。
さて、
今回も、図のどこを見れば良いのか、ポイントがつかみづらい問題だね。
はじめての問題だし、どんどん教えてしまうよ。
さきほど、すれ違いの例題で教えた通過算のポイント3だ。
「通過が終わったときに同じ地点にいるものに着目すると良い」
今回の追いこしでは、追いこしが終わったときに、
「速い方の最後尾」と「遅い方の先頭」が同じ地点にいる。
だから下図のように、「速い方の最後尾」と「遅い方の先頭」に注目するのです。
なるほど・・・
えっと・・・
あれ?どうやって解くんだこれは??
結局は追いつきの旅人算だからね。
旅人算は、「進んだ距離の和」か「進んだ距離の差」のどちらかだったよね。
追いつきの旅人算は、たいていは差だったけど・・・
あ、進んだ距離の差が2つの列車の長さの和280mになっている!
その通り!
秒速24mの紫の人が、秒速16mの黄色い人に280m追いつく旅人算ですね。
280÷(24-16)=35(秒)
求まりました。
35秒です。
大正解!!
この追いこしパターンも、暗記するほど何度も図をかいて練習してくださいね。