通過算

「長さ」のある物が動いていく様子を考える速さのジャンルを「通過算」と呼びます。ほとんどは「電車」の通過、すれ違いなどです。

人の前を通過

例題2

長さ90mの列車が踏切の前に立っている人の前を通り過ぎるのに6秒かかりました。この列車の時速は何kmですか。

解説

吹き出し用まなぶくんイラスト

人の前を通過し始めた図からはじめます。

     

中学受験算数カンガループリント 通過算 0050
吹き出し用カンガルー先生イラスト

OK!
算数では特に断りにない限り、人は長さや厚みのないものとして扱う。
棒人間の図で考えるんだ。

吹き出し用まなぶくんイラスト

次に、通過が終わったときの図をかく。

最後尾に着目すると・・・

   

中学受験算数カンガループリント 通過算 0060
吹き出し用まなぶくんイラスト

最後尾に乗る車掌に着目して、6秒で90m進んだことがわかります。

90÷6=15

秒速15mだ!

吹き出し用カンガルー先生イラスト

正解!

ちなみに、秒速ではなくて時速で聞かれているから、
15×3.6=54
だから、 秒速15m=時速54km

これが答えだね!

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あとね、押さえておいて欲しいポイントがある。
「鉄橋の通過」と「人の通過」の仕組みはほとんど同じだってことだ。
「人」は「長さ0mの鉄橋」なのです。

そうすれば、2つの異なる問題ではなくて、同一の問題となります。
同じ考えで同じように解く問題だってことがわかってもらえればOKですよ。

時速と秒速の変換

吹き出し用カンガルー先生イラスト

通過算では、「時速90kmの電車が、10秒で通過」のように、「時速」と「秒」が非常に良く出てきます。

だから、時速を秒速になおしてから問題を解くことになります。

時速を秒速になおすことは、基礎の基礎の話題であって、改めてここで触れる必要のない話かもしれません。

でも、以下の代表的な時速と秒速は、覚えておいて損はありません。
というか、覚えましょう。

   時速km  秒速m
    36  10    
    54  15
    72  20 
    90  25
   108  30

全部丸暗記するというよりも、
時速36km = 秒速10m 
を暗記しましょう。

あとは比例計算をするだけです。

時速36km = 秒速10m 
を半分にすれば、
時速18km = 秒速5m

時速36km = 秒速10m 
を1.5倍すれば、
時速54km = 秒速15m
すぐに求められるし、そんなに計算もたいへんではありませんね。

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