通過算
1:通過
例題1
長さ140mの列車が160mの鉄橋を渡り始めてから渡り終わるまで15秒かかりました。この列車の秒速は何mですか。
解説
今日はこんな問題です。通過算と呼ばれているよ。
なんだか、普通の速さの問題とは違いそうですね。
うん、通過算はね、長さのあるものが動くんだよ。
今までは「Aくん」でも「車」でも何でもいいけどさ、大きさのない点が動いているとして問題を解いていたよね。
ところが、今回は長さのある列車が動く様子を考えます。
このような問題を通過算というんだ。
難しそうですね・・・
通過算も、図示が重要なんだ。
着目すべきポイントさえ押さえれば、特別難しくはないからね。
で、今回はまったくはじめて解く問題だから、先生がはじめからどんどん教えてしまうよ。
・通過算のポイント1
「通過のはじまったときの様子と通過の終わったときの様子」
を図示する。
この問題では、
「鉄橋を渡りはじめた図」と「鉄橋を渡り終わった図」
これを図示する。
まずは、鉄橋を渡りはじめたときの列車の図から。
列車はどちらに進んでいるのか一目でわかるようにしようね。
左から右に進む列車だ。
次に、渡り終わったときの列車の図をかき足す。
渡り終わったときとは、列車の最後尾が鉄橋を通過し終わったときのことだ。
考えればわかると思うけど、暗記してくださいね。
では、列車はこの15秒で何m進んだのか。
図を見ればわかるでしょ。
140+160+140=440m・・・
440÷15?
わからないな・・・
それでは間違いなんだな。
はじめての問題だし、どんどん教えていくぞ。
・通過算のポイント2
列車の動きを見るときは、列車の1点に着目せよ。
ほとんどの問題は「列車の先頭」か「列車の最後尾」に着目すれば解きやすい。
例えば、最後尾に車掌が乗っているとする。
この車掌が15秒でどれだけ動いたのか。
図で、最後尾に着目する。
最後尾に乗っている車掌が、15秒で、140+160=300(m)進んだことがわかるね。
300÷15=20より、秒速20m
車掌が秒速20mという速さで動いたのは、もちろん乗っている列車の速さが秒速20mだからだね。
先頭に着目してももちろん同じ答えがでる。
どちらを見ても、列車は15秒で300m進んだことがわかるね。
では通過算のポイントを2つ、言ってごらん。
え?まだ覚えてませんよ・・・
では改めて。
・通過算のポイント1
「通過のはじまったときの様子と通過の終わったときの様子」を図示する。
・通過算のポイント2
列車の動きを見るときは、列車の1点に着目せよ。
今すぐ覚えてね。そして、反復練習です。二度と忘れなくなるくらいの反復練習ですよ。