時計算
時計算の基礎導入
例題1
2時から3時の間で、長針と短針が重なるのは2時何分ですか。
解説
正確にはかけませんがこんな図になりますね。
何時だろう?
2時11分くらいかな。
素晴らしい図だね。
でも、この図だけをじっと見ていても解けないよ。
長針と短針が動いている様子を想像して欲しい。
長針と短針は休むことなく、ぐるぐる回り続けているでしょ。
で、この図のとき重なったわけだよ。
解き方、わかったかな?
そうですね・・・・
わからないなあ。
では、ずばり教えますね。
これはね、「長針が短針に追いついた」図なんですよ。
いつ追いつきますかって問題なんだよ。
あ、旅人算だ。
そうだよ。もう1人で解けるかな?やってみよう。
旅人算のスタートは・・・?
2時ちょうどが良さそうだな。
2時ちょうどに、長針は短針に60°リードされている。
そして、長針が短針にどんどん追いついていく旅人算だ。
長針は1分に6度
短針は1分に0.5度
進むから、
1分で、6-0.5=5.5
5.5度ずつ追いついていく。
60度おいつくのは、
60÷5.5分後・・・
やだな、この計算・・・
なんか間違ったかな?
いいえ、学くんの解き方でカンペキですよ。
割り切れないわり算で気持ちが悪いけど、時計算では普通のことなんだ。
もちろん分数を利用しようね。
\(60÷5.5=60÷\)\(\displaystyle \frac{11}{2}\)=\(\displaystyle \frac{120}{11}\)\(=10\displaystyle \frac{10}{11}\)
\(10\displaystyle \frac{10}{11}\)分で長針は短針に追いつく。
2時ちょうどの\(10\displaystyle \frac{10}{11}\)分後だから、
2時\(10\displaystyle \frac{10}{11}\)分に2つの針は重なります。
はい、正解です。
はじめの予想通り、2時11分くらいだったね。
最近は小学生でも、仮分数のまま答えても正解、というルールもちらほら見られるようだけどね。時計算に関しては絶対に帯分数に直したいね。
2時\(\displaystyle \frac{120}{11}\)分と言われても・・・
で、何分なの?って聞き返したくなるよね。
それに、自分のはじめの予想と大きく異なる答えが出ていないか、確かめるためにも帯分数に直した方がよいよ。
時計算は必ず帯分数!!
参考
時計算の旅人算のはじまりはどこ(何時何分)に設定しても構いません。
どこでもよいのです。
長針と短針はどこにいるのか、正確にわかる時刻をはじまりとすれば、どこであっても計算が可能です。
上の例題では、2時0分をスタート地点として旅人算を考えました。
最も自然で、解きやすいスタート地点を選んだと言えます。
しかし、2時10分をスタート地点として旅人算を考えてもかまいません。
2時10分に長針は2を指していて、短針は2の位置から、5度まわっています。
このとき、長針は短針に5度リードされています。
この5度の差をつめるのにかかる時間は、
5÷(6-0.5)=\(\displaystyle \frac{10}{11}\)分
2時10分の\(\displaystyle \frac{10}{11}\)分後に、2つの針が重なることが求められました。