流水算と比の利用
流水算と比の利用
例題
ある船が川の下流Pから上流Qまでの36kmを上るのに4時間かかりました。同じところを下るとき、川の流れの速さが上りのときの2倍になっていたため、2時間で下りました。この船の静水時の速さは時速何kmですか。
解説
何はともあれ、簡単にわかることを求めておこう。
上りの速さは、36÷4=9
下りの速さは、36÷2=18
流水算なんだから、必ず速さのうちわけを考えるんだよね。
「上りの速さ」=「静水時の速さ」-「流速」
「下りの速さ」=「静水時の速さ」+「流速」
そうですね。ワンパターンですね。
この問題では、流速の比が1:2と与えられています。
上りの流速が①で、下りの流速が②
「上りの速さ」9=「静水時の速さ」-「流速」①
「下りの速さ」18=「静水時の速さ」+「流速」②
うん。カンペキです。
あとは消去算をやるだけですね。
「上りの速さ」9=「静水時の速さ」-「流速」①
「下りの速さ」18=「静水時の速さ」+「流速」②
「静水時の速さ」がはじめからそろっていますね。
2つの式の差をとります。
下の式から上の式を引くと、
9=③
がわかります。
①=3だから・・・
「上りの速さ」9=「静水時の速さ」12-「流速」3
「下りの速さ」18=「静水時の速さ」12+「流速」6
求まりました。
静水時の速さは時速12kmです。
うん。
カンペキです。正解!
ちなみに、式処理のやりかたはもちろん他にもある。
「上りの速さ」9=「静水時の速さ」-「流速」①
「下りの速さ」18=「静水時の速さ」+「流速」②
上の式を2倍すると、
18=「静水時の速さ」×2-「流速」②
これと下の式の和をとれば、
36=「静水時の速さ」×3
より、「静水時の速さ」=12
と求めることもできる。
消去算のやり方はなんでもOKですからね。