水そう

棒を入れる

例題1

下図のような底面積が1000 \(cm^2\) で高さが50cmの直方体の容器に水を入れ、たて10cm、横20cm、高さが50cmの直方体の棒を図の向きのまま、容器の底につくまで入れました。その後、直方体の棒を底から6cm引き上げると水の深さは何cm低くなりますか。

中学受験算数カンガープリント 水そうと水位0770

解説

吹き出し用カンガルー先生イラスト

この問題では、
容器の底面積が1000\(cm^2\) 
棒の底面積が、10×20=200\(cm^2\) 
\(\displaystyle \frac{1000}{200}\)=5倍なので、

容器の底面積が⑤
棒の底面積が①
とおけますね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

「底面積の比」を利用した場合、
ほとんどの問題が水量が等しいことを式にして、

「棒を入れる前の底面積×前の高さ」=「棒を入れた後の底面積×後の高さ」

この等式1つで解けてしまいました。

とても簡単にワンパターンで解けることを今までは見てきたのです。

吹き出し用まなぶくんイラスト

はい、そうですね。

でも今回は、
「前の底面積×前の高さ」=「後の底面積×後の高さ」

では解けそうもありませんね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

そうなんです。

こんなときは別の視点で解くのです。
「底面積の比」を利用する前に練習した視点です。

吹き出し用まなぶくんイラスト

えっと・・・確か・・・

棒を入れて邪魔した分だけ、そこにあった水が上に行く。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

その通りですね。
下図のピンクの水量が等しいのです。

中学受験算数カンガープリント 水そうと水位0772
吹き出し用まなぶくんイラスト

なるほど・・・

④×?=①×6

?=1.5cmだ。
1.5cm低くなります。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

はい、正解です。

別解

吹き出し用カンガルー先生イラスト

上の解法でおしまいで良いのだけど、
一応別解も紹介しておきます。

この問題も、
「前の底面積×前の高さ」=「後の底面積×後の高さ」
で解くことができるのです。

下図の紫色の部分。高さは不明ですが、これをacmとしておきます。

中学受験算数カンガープリント 水そうと水位0774
吹き出し用カンガルー先生イラスト

残りの水量は等しいので、

④×?=⑤×6

?=7.5cm

吹き出し用まなぶくんイラスト

なるほど・・・

はじめは、a+7.5cm
棒を抜いたら、a+6cm

1.5cm低くなった。
求まりましたね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

普通はこの別解でなくて、はじめの解き方で解くんじゃないかな。
まあ参考程度に紹介しました。