水そう

棒を入れる

例題1

下図のような、1辺の長さが16cmの立方体の水そうに、水が深さ10cmまで
入っています。この水そうに、1辺の長さが8cmの立方体のおもり入れます。
水の深さは何cmになりますか。

中学受験算å数カンガープリント 水そうと水位0010

解説

吹き出し用カンガルー先生イラスト

おもりを水そうに入れると、水位が上がるのはわかるよね。

吹き出し用まなぶくんイラスト

水に浮かないおもりを入れるんですよね。
もちろん、水位が上がりますよ。
お風呂に入ったときみたいに。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

そうだね。水の深さが深くなるよね。

このような問題は、必ず図示をして解きましょう。
より複雑な問題に出会ったとき、図がかけないと手も足も出なくなります。

図は、水そうを正面から見た図で十分です。立体的な図をかくのはたいへんです。

中学受験算å数カンガープリント 水そうと水位0012
吹き出し用カンガルー先生イラスト

どうして水の深さは深くなったのか。
水が増えたから?

吹き出し用まなぶくんイラスト

いいえ、水は増えてません。同じ量です。
水は移動しただけです。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

そうだね。
水がもともとあった場所に、おもりがやってきた。
おもりが水を押し出したんだ。
水は、はじめの場所にいられなくなって、上の方に移動したんだね。

つまり、図の(クリーム色の部分の体積)と(おもりの体積)が等しいということです。

中学受験算å数カンガープリント 水そうと水位0013
吹き出し用まなぶくんイラスト

はい、わかります。
おもりの体積は、
8×8×8=512 \(cm^3\)

クリーム色の体積も512 \(cm^3\) だということだから、 
512÷(16×16)=2
つまり、クリーム色の部分の高さが2cm。
水位は、
10+2=12
12cmです。

求まりました!

吹き出し用カンガルー先生イラスト

正解です。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

ここで、このタイプの問題を解くときのコツを伝授します。

今回は、「2つのものが等しい」
ことがポイントでした。

(おもりの体積)と(クリーム色の部分の体積)が等しかったですね。

そして、「2つのものが等しい」ということを、
等式で表します。

おもりの体積は、8×8×8 \(cm^3\)
クリーム色の部分の体積は、16×16×□ \(cm^3\)
※高さを□としています。

この2つは等しいので、下のような等式になります。
8×8×8=16×16×□

吹き出し用まなぶくんイラスト

はい、わかります。

あとは逆算で□を求めるのですよね。
8×8×8=512
16×16=256
だから・・・

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いやいや。

そんな面倒な計算はしないでください!!

「等式」はどんどん簡略化していくのです!
等式の簡略化の例を下に示しますよ。

8×8×8=16×16×□
左も右も8で割ると、
1×8×8=2×16×□

中学受験算数カンガープリント 水そうと水位0017
吹き出し用カンガルー先生イラスト

「等しい」を保ったまま、式を簡単にしていくのです。

左にも右にも同じ計算をすれば、「等しいまま」ですからね。

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1×8×8=2×16×□
さらに、左も右も8で割ると、

\(\displaystyle \frac{1×8×8}{8}\)=\(\displaystyle \frac{2×16×?}{8}\)

つまり、
1×1×8=2×2×□

吹き出し用まなぶくんイラスト

なるほど。
もう暗算でわかります。
1×1×8=2×2×□

□=2
簡単な計算で済みますね。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

今回は「等式の簡略化」をしないで、ただただ計算をしても、それほど面倒ではない数値だけどね。

「等式の簡略化」をすると、計算が楽になるありがたみはわかるよね。

桁数の大きな筆算をしないで済む可能性がとても高いし、暗算ですいすいと計算が進む。
等式の利用は、いろいろな単元で使う重要な計算テクニックです。
しっかりと身につけましょう!

とりわけ、水そうの問題では、ものすごく良く使うからね!