規則性
等差数列
例題1
下のように規則にしたがって数が並んでいます。
1、5、9、13・・・
はじめから、10番目までの数の和を求めなさい。
解説
4ずつ増える規則ですね。
10番目までをかき出します。
1、5、9、13、17、21、25、29、33、37
この10個の和を求めればいい。
ちょっと面倒ですけど・・・
そうだね。ちょっと面倒だ。
でも、簡単に計算できるよね。
はい。
1+5+9+13+17+21+25+29+33+37=190
求まりました。190です。
はい、正解です。
別解
10個だからなんとかなりましたけど・・・
50個とかの和を求めろって言われたら無理ですよ。
そうだね。
「等差数列の和」について、とても簡単に求められる方法があるんです。
今から、それを教えますよ。
まず、下図のように、数列を逆に並べたものをかきます。
ここにある20個の数の和は、今求めたい和の2倍です。
そうですね。同じ数列が2個あるのですから。
では行きます!
20個の数の和を求めますが、まずは上下に並んだ数の和をとります。
すべて38になります!
あ!
本当だ。
不思議だな・・・
さて、38が10個できたわけだ。
だから、その和は、
38×10=380
これは今求めたい和の2倍なのだから・・・
380÷2=190
あ!さっきの答えと同じだ!
10個かき出してから全部足した値と同じ。
魔法みたいですね。
まとめておくよ。
等差数列のN個の数の和の求め方だ。
その数列の「はじめ」と「最後」を足します。
この値が、N個できるので、N倍します。
最後に2で割ればOKです。
(はじめ+最後)×個数÷2=等差数列の和
ということです。
簡単ですね。
あまりにも簡単に求まります。
学習塾においては、4年生時に習うことがほとんどです。
複雑な文章題などを経験する前にこの魔法のような方法を学ぶことで悪い影響がでることもあります。
その他の単元においても、面倒なかき出しや、調べ切ることを省略できる魔法の方法があるのだろうと勝手に決めつけ、算数を学ぶとはそれを学ぶことだと勘違いする
子を生みだしています。
基本的には、算数とは泥臭い学習です。
この認識はとても大切なことなのです。