例題2
Aの所持金はBの所持金の11倍です。AとBの所持金の和は1320円です。
Aの所持金はいくらですか。
解説
さっきと似てますね。線分図をかいてみます!
えっと、和は12山だから、・・・
1320÷12=110
1山が110円
つまり、Bは110円だ!
Aは、110×11=1210
1210円です。
お見事!!線分図にずいぶん慣れてきたね。
ところで、11山をかくの、たいへんだったでしょ。
別に・・・たいへんでもないかな・・・
「30倍」って問題が出たら、30山かく?
嫌でしょ?
う、う・・確かに・・・嫌ですね。
それにどう?改めてさっきの線分図を見てみて。
AがBの何倍なのか、パッとみて分かる?
11山かいたよ、というメモがないと、パッとみて分からないよね。
確かに・・・毎回山を数えるのも嫌ですね。
これって下のようにかくことにしましょう。
Aの線分を11個に割ったというメモをつければ、実際に図を11個に割らなくてもいいでしょ。
それに、Aの長さを律儀にBの11倍の長さでかかなくともよいです。
ああ、なるほど。
これは図をかくのが楽ですね。
全部で12山で、1320円
1山が110円。
〇数字の導入(①、②、③など)
さて突然なんだけども今まで、1山と読んできたものを、①とするよ。
つまり、先ほどの図はこうなる。
⑫=1320円だから、①=120円
えっと・・・?なんで①にするのかな?
1山って書きにくいし、見にくいから。
ただそれだけだよ。
実を言うと、①でなくて、1 でもいい。
1だって、これから先どんどん使っていくよ。
例えば下図のように。
大事なことは、①とか1は、線分図における1山分を表していると理解すること。
1山がどれくらいの値なのかは不明だよね。
だから、①や1という、実際の値ではない仮の数値を使うんです。
①としないで1とすると、Bが1円、Aが11円のような勘違いが起きやすい。
①は、1山を表しているのであって、1円という実際の値ではない。
本当の値ではなくて、「仮の値」なんです。
わかりました。
このさき、方程式とほとんど同じ式処理をしていくことになります。
①とは、中学数学での「x(エックス)」となんら変わりありません。
中学受験では、方程式の基礎が必須知識なのです。