食塩水の総量に着目する

食塩水における定番問題「同時に等量交換をして、等しい濃さになる」問題とその類題を取り上げます。これらの問題の最大のポイントは、食塩水を全部まぜたときの総量に着目するということです。

同時ではない交換

例題1

ビーカーAに濃さが18%の食塩水が800g、ビーカーBに濃さが2%の食塩水が300g、ビーカーCに水が400g入っています。ビーカーAの食塩水を2つに分け,片方はビーカーBに、もう片方はビーカーCに入れよくかきまぜたところ,ビーカーBの食塩水とビーカーCの食塩水の濃さが等しくなりました。この操作のあと,ビーカーBとCの食塩水の濃さは何%になりましたか。また、AからBへ移した食塩水は何gでしたか。

解説

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えっと・・・ぜんぜんわからない・・・

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そうだね。このタイプの問題はコツがあるというか、今までの類題経験しだいというか。

最後にBとCが同じ濃さになった。

これは類題経験があるよね。

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あ!あります。

最後のBと最後のCがア%ならば、それらを混ぜたものもア%になる!
そしてそれは、はじめの食塩水A、B、Cを混ぜたものと同じ。
なるほど!これで解けます!

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はい、その通りですね!
「食塩水を全部混ぜたものを考える」は必ず解法知識として持っておくこと!

いつこの解法を使うことになってもいいようにね。

では解いちゃってくださいね!

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はじめの食塩水A、B、Cをすべて混ぜます。

中学受験算数カンガループリント 食塩水と総量 0025
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全体が1500gに食塩が150gだから10%!

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はい、正解です。
では、移した量を求めよう。

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ビーカーBに着目すると、
Aからの濃さ18%の食塩水とBにある濃さ2%の食塩水300gを混ぜて、濃さが10%の食塩水になった。

これは面積図より、Aからの食塩水が300g混ぜたことがわかります。

AからBへ移した量は300gです!

中学受験算数カンガープリント 食塩水の総量063
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はい、正解です。

18%と2%をまぜて10%になった。
18と2の平均が10なのだから、AとBは等しい量を混ぜたのは明らか。
これに気づけば面積図を使うまでもなくA300gとB300gを混ぜたってわかります。

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そうですね。なるほど。

ビーカーCの方で確かめもしておきますね。

AからBに300gを入れたのだから、AからCに入れた量は、800-300=500g

Aからの濃さ18%の食塩水500gとCにある水400gを混ぜて、濃さが10%の食塩水になるのか。
確かめです。

面積図を使うまでもないかな。
食塩は、Aからの500gにだけある。食塩は、500×0.18=90g
全体は、500+400=900g

900gに90gだから10%
うまくいってます!

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はい、その通りですね!

ポイントをくりかえしておくよ。
「食塩水を全部混ぜたものを考える」は必ず解法知識として持っておくこと!

いつこの解法を使うことになってもいいようにね。

そしてこの解法は、
「混合後に2つの食塩水が等しい濃さになった」ときだけに使う解法ではありませんよ
「混合後に2つの食塩水が異なる濃さになった」ときに使うこともありますからね。