食塩水の総量に着目する
同時に等量交換・異なる濃さ
例題1
容器Aには8%の食塩水が400g、容器Bには18%の食塩水が600g入っています。それぞれの容器から□gの食塩水をくみ出して移しかえると、容器Aの食塩水の濃度は11%になりました。このとき、容器Bの食塩水の濃度は何%になっていますか。
解説
「同時に等しい量を交換したら違う濃さ」
というパターンだ。
はい。
えっと・・・今までのパターンと何が違うのかもよくわからないし・・・
今までどんなパターンがあったかもなんだあやふやだし・・・
今回も似たように解けそうだな、ということだけはわかります・・・
これをふくめて例題は4つやってきている。
順番に、
「同時に等しい量を交換したら同じ濃さ」
「同時に異なる量を交換したら同じ濃さ」
「同時に異なる量を交換したら違う濃さ」
「同時に等しい量を交換したら違う濃さ」
だよ。
交換した量が「等しいか異なるか」
濃さが「同じになるか異なるか」
で、2×2=4パターンあるということです。
いずれも「総量に着目すれば、交換前と後で何も変わっていない」という点で共通の問題だから・・・
どれも同じように解けるということですね。
「全部まぜたものは、はじめとあとで同じ」ってことだ。
では解きますよ!
交換前
A:8%の食塩水が400g
B:18%の食塩水が600g
この2つを混ぜると14%です。
交換後
A:11%の食塩水が400g
B:?%の食塩水が600g
この2つを混ぜても14%になる。
簡単な面積図で解決ですね。?=16
交換後のBの濃さは16%です。
あっさり求まってしまいました!
はい、よくできています。正解ですね。
ちょっと別解も確認しておこう。
「全部まぜたものは、はじめとあとは同じ」
ということを言いかえると、
食塩の総量も、はじめとあとで一定であるということです。
(もちろん水の総量も一定ですが)
だから、食塩に着目することでも解けます。
食塩は、
Aにはじめ、32g
Bにはじめ、108g
そして、
A交換後、44g
B交換後、□g
食塩の総量は交換前と後で同じだから、
32+108=44+□
より、□=96
つまり、B600gでとけている食塩は96g
だから濃さは16%!
なるほど、かなり簡単に求まりましたよ。
OKカンペキ!
ちなみに、「はじめの食塩水を全部まぜたものと、あとの食塩水を全部まぜたものは同じ」
という視点なしでもこの問題は解けるんだけどね。
混合と面積図の基本計算だけでも解けます。
でも、このタイプの問題がきたら、
「総量に着目すれば、交換前と後で何も変わっていない」という視点がすぐに思い浮かぶと良いですね!