食塩水と面積図のまとめ

水を蒸発させる

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次は、「食塩水から水を蒸発させる」を見ていきましょう。
前回見た、「食塩水に水を加える」と同じように処理できます。
それは実は当たり前のことなのです。
水の量を増やすか減らすかだけなので、特に違いはないからです。
では、整理をしていきましょう。

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「食塩水から水を蒸発させる」の問題は、次のようになります。

濃さがア%の食塩水イgから水をウg蒸発させたところ、濃さがエ%の食塩水オgになりました。

このア〜オのうち、どれかは数値を与えて、他のどれかを求めさせる問題になります。
では順に見ていきましょう。

アを求める

例題

濃さがア%の食塩水140gから水を100g蒸発させたところ、濃さが7%の食塩水40gになりました。
アに入る値を求めなさい。

解説

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ずばり結論を言います!
「水を蒸発させるパターン」の問題に、面積図は一切必要ありません。
もちろん、面積図を使って解いてもかまいませんが。

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はい、きっとそうなるんですね。

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「水を蒸発させるパターン」は、「食塩の量が変化しない」ということなので、
「前の食塩水の食塩の量」=「後の食塩水の食塩の量」
という等式をおけば楽に解けます。

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はい、では解きます。
「前の食塩水の食塩の量」は、140✕ア%
「後の食塩水の食塩の量」は、40✕7%
これらは等しいので、
140✕ア%=40✕7%
逆比を使っても使わなくても簡単ですね。
ア=2
求まりました。アは2です。

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OK!正解です。

イ(オ)を求める

例題

濃さが5%の食塩水イgから水を160g蒸発させたところ、濃さが9%の食塩水オgになりました。
イに入る値を求めなさい。

解説

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イ−160=オ
なので、イとオは同時に求まります。
当然この問題も、「食塩の量が変化しない」ので、
「前の食塩水の食塩の量」=「後の食塩水の食塩の量」
という等式をおけば楽に解けます。

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「前の食塩水の食塩の量」は、イ✕5%
「後の食塩水の食塩の量」は、(イ−160)✕9%
これらは等しいので、
イ✕5%=(イ−160)✕9%
これは逆比ですね。
イ=⑨
イ−160=⑤
つまり、④=160
よって、イ=360、求まりました。

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OK!正解です。
ちなみに逆比を知らない段階では、面積図なしでは解けないパターンになります。

ウ(オ)を求める

例題

濃さが8%の食塩水450gから水をウg蒸発させたところ、濃さが12%の食塩水オgになりました。
ウに入る値を求めなさい。

解説

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450−ウ=オ
なので、ウとオは同時に求まります。
当然この問題も、「食塩の量が変化しない」ので、
「前の食塩水の食塩の量」=「後の食塩水の食塩の量」
という等式をおけば楽に解けます。

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「前の食塩水の食塩の量」は、450✕8%
「後の食塩水の食塩の量」は、(450−ウ)✕12%
これらは等しいので、
450✕8%=(450−ウ)✕12%
逆比なしでも解けますが、逆比でいきます!
450✕2=(450−ウ)✕3
だから、
450=③
450−ウ=②
つまり、ウ=①=150
よって、ウ=150、求まりました。

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OK!正解です。

エを求める

例題

濃さが9%の食塩水180gから水を72g蒸発させたところ、濃さがエ%の食塩水108gになりました。
エに入る値を求めなさい。

解説

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ただ定義通り計算するだけで求まる基本中の基本問題です。
当然この問題も、「食塩の量が変化しない」ので、
「前の食塩水の食塩の量」=「後の食塩水の食塩の量」
という等式をおいて解くこともできます。

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「前の食塩水の食塩の量」は、180✕9%
「後の食塩水の食塩の量」は、108✕エ%
これらは等しいので、
180✕9%=108✕エ%
逆比なしでも解けますが、逆比でいきます!
5✕9%=3✕エ%
だから、
よって、エ=15、求まりました。

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OK!正解です。

イとウを求める

例題

濃さが12%の食塩水イgから水をウg蒸発させたところ、濃さが15%の食塩水600gになりました。
イに入る値を求めなさい。

解説

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イ−ウ=600
なので、イとウは同時に求まります。
当然この問題も、「食塩の量が変化しない」ので、
「前の食塩水の食塩の量」=「後の食塩水の食塩の量」
という等式をおけば楽に解けます。

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「前の食塩水の食塩の量」は、イ✕12%
「後の食塩水の食塩の量」は、600✕15%
これらは等しいので、
イ✕12%=600✕15%
逆比なしでも解けますが、逆比でいきます!
イ✕4=600✕5
だから、
よって、イ=750、求まりました。

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OK!正解です。
これで全パターンです。
面積図を使わなくとも、簡単な式処理で答えが求まることが確認できましたね。