例題8

ある商品1個の仕入れ値は125円です。この商品を350個仕入れ、仕入れ値の4割増しの定価で売りはじめました。売れ残ったので、残りは定価の4割引きで売ったところ全部売り切れ、全体では1割6分の利益がありました。定価で売れた個数を求めなさい。

解説

 

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あれ?これはすべて具体値が与えられています。
普通に計算していくだけ・・・?

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そのとおり!
普通に計算していけば解けるのだけれど、数値がけっこうキツイです。
工夫して解きたい問題です。

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この問題は「つるかめ算」ですから・・・
確か、このタイプは「平均」をとると簡単になりました。

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お!そのとおり!
とてもよく学習できていますね。
素晴らしい!

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定価は、125✕1.4=175(円)
安売りは、175✕0.6=105(円)

また、「商売全体で1割6分の利益」なので、
「すべての商品を1割6分増しの定価」で売ったのと同じことです。
125✕1.16=145(円)
平均すれば、すべてを145円で売った。

中学受験算数カンガープリント 損益・複数の商品0881
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たての比が、30:40=3:4
だから、横の比が4:3

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⑦=350なので、
④=280
解けました!280個です。

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大正解です!
素晴らしいですね。つるかめ算で解くよりも圧倒的に計算処理量を減らすことができましたね。

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ところで、何でこの問題をここで扱っているか考えてみてください。
もうピンときていますよね。
別解があるからです。
学くんの解き方よりスッキリ解く別解です。

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もっと楽ができる・・・
すごいですね。

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ずばり、比の利用です。
仕入れ値の4割増しの定価で売って、その後、定価の4割引きで売って、全体では1割6分の利益があった。
これって、具体値とは無関係な話です。
だから、仕入れ値を計算しやすい値でおいてしまえばよい。
例えば仕入れ値を100とする。

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確かに。
仕入れ値が125円だったから、
125✕1.4=175(円)
175✕0.6=105(円)
125✕1.16=145(円)
これらの計算がちょっと面倒でしたね。

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そういうことです。
仕入れ値が100なら、
定価は140
安売りは定価の0.6倍で84
仕入れ値の1.16倍は116
全部暗算で3秒くらいでかたづきますね。

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なるほど!これで面積図にしますね。

中学受験算数カンガープリント 損益・複数の商品0882
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たての比が、24:32=3:4
だから、横の比が4:3

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⑦=350なので、
④=280
解けました!280個です。

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大正解です!
比だけで成り立つ話なのかどうかがわかるようになること。
これが算数の上級レベルになるためのポイントの1つなんです。