速さ・比の活用

「速さと比」は、多くの生徒が不得意とする単元です。しかし、中学受験においては主役の単元であり、この単元での得点力は、合否に直結すると言っても過言ではないでしょう。

速さの比の基礎の基礎

例題1

P地点からQ地点までの道のりを太郎と次郎が歩きました。太郎はずっと時速5kmで歩きました。次郎は全道のりの \(\displaystyle \frac{1}{3}\) を時速4kmで、残りを時速6kmで歩きました。2人のかかった時間の比を求めなさい。

解説

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けっこう複雑ですね・・・

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まだまだ序の口だよ。
ちょっと整理してみたら、すぐに解決するよ。
やってごらん。


中学受験算数カンガループリント 速さと比 導入 0003
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速さを変える前と後で、次郎(前)、次郎(後)とします。
太郎と次郎(前)と次郎(後)の進んだ距離の比がわかります。
3:1:2ですね。

速さは問題文で与えらているので、

(速さ)×(時間)=(距離) 
太郎 :5×?=3
次郎前:4×?=1
次郎後:6×?=2

となります。
なるほど、あとは計算するだけですね!
時間の比は計算するだけです。

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その通り!あとは計算するだけです。

ところで、今回は比を求めるのだから、P地点からQ地点まで間の道のりは3でなくてもいいよね。

30でも300でも、どんな値でも構わない。
うまい数値を選べば、計算が整数だけで済むからね。

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なるほど、じゃあえっと・・・60倍してみます。5でも4でも6でも割れるようになるから。P地点からQ地点まで間の道のりは180とします。

(速さ)×(時間)=(距離) 
太郎 :5×?=180
次郎前:4×?=60
次郎後:6×?=120

順に時間を計算すると、

(速さ)×(時間)=(距離) 
太郎 :5×36=180
次郎前:4×15=60
次郎後:6×20=120

太郎は36、次郎は、15+20 =35
かかった
時間の比は、36:35です!

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大正解だね!

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