ケアレスミスのなおしかた!?

「テストではできなかったんですが、家で解きなおすとできるんです。あと30点は取れたはずでした。うちの子はケアレスミスが多くて、どうしたらなおりますか」
大手塾の定期テストの後でよく聞く言葉、質問です。

ケアレスミスという言葉は頻繁に用いられますが、それが指し示すものは1つではありません。一口にケアレスミスとくくられるものには以下のようなものが挙げられます(他にもあるでしょう)。

  1. 問題の読み違え
  2. 聞かれていない方を答えてしまう
  3. 計算ミス

これらを防ぐための対策が講じられることもありますが、その対策を意識してテストに臨んで、果たしてなんらかの向上が見込めるとは思いません。
1、2などはどうやって防ぐのでしょうか。
落ち着いて問題文を読むんだよと諭したとして、これが特別な対策だとは思えません。
あたりまえのこととしかいいようがないです。
意識を高く持て、集中しろ、と諭すのも同じことです。

そもそも生徒、保護者からケアレスミスという言葉が出るとき
「本当なら正解できたのに間違えた」
「実力を発揮できなかった」
このようなニュアンスを含んでいることがほとんどです。

「この間違い、失点は実力ではない」
という見解です。
これは果たして正しいのでしょうか?
筆者は大いに疑問符をつけたいと思います。

ケアレスミスはなおらない

「まったく手も足もでなくて失点したわけではない、もうちょっとで正解だった」
という点は、きっと嘘偽りのない事実なんだと思います。

でもそれを「ケアレスミスだった」という甘えの言葉で慰めていても、なんら建設的ではありません。
テスト本番において、ある問題を最後の最後まできちんと解き切り、それを解答用紙にきちんと書く。ここまでやりきれることが「実力」なのであって、今回正解できなかったのは「実力不足」であった、と認めないと一歩も前に進めません。
テスト(入試)において、正解か不正解か、ALL or Nothingで採点されることがほとんどです。精密に緻密に最後までやりきれること、その力まで身について「実力がある」といえるのです。

「うちの子はケアレスミスが多くて、どうしたらなおりますか」
に対する回答です。
なおる、なおらないという論点ではありません。実力そのものを高めていくしかないのです。

より詳しく見ていくことにしましょう。

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