既約分数の和

既約分数の和

例題1

0より大きく1以下の分母が15の分数の中に既約分数はいくつありますか。
また、その既約分数の和はいくつですか。

\(\displaystyle \frac{1}{15}\)、\(\displaystyle \frac{2}{15}\)、\(\displaystyle \frac{3}{15}\)、\(\displaystyle \frac{4}{15}\)、・・・・・

解説

吹き出し用まなぶくんイラスト

和か・・・何かうまい方法がありそうですね・・・
そんな予感がします。

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予感はともかく、まずは求めてくださいね。

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そうですね。
既約分数を全部書き出すしかないかな。

分母の15を素因数分解する。
15=3×5 だから、約分ができるのは、分子が3の倍数か5の倍数のとき。

周期は、3と5の最小公倍数で15
15個周期です。

15個かあ・・・書くの面倒だな・・・

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15個をかき出すくらい、ぜんぜん普通のことですよ!
たかだが十数秒程度です。
しっかりやってください!!

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はい。

中学受験算数カンガープリント 既約分数1132
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約分できない分数は、×の分子。
1、2、4、7、8、11、13、14
8個です。

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はい、正解です。

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この8個の既約分数の和は、

\(\displaystyle \frac{1}{15}+\displaystyle \frac{2}{15}+\displaystyle \frac{4}{15}+\displaystyle \frac{7}{15}+\displaystyle \frac{8}{15}+\displaystyle \frac{11}{15}+\displaystyle \frac{13}{15}+\displaystyle \frac{14}{15}=\displaystyle \frac{60}{15}=4\)

求まりました。
4です。

吹き出し用カンガルー先生イラスト

はい、正解です。

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ところで、
「何かうまい方法」の予感はどうですか?

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えっと、数列の和と言えば、「等差数列の和」がありましたけど・・・

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そうだよね。数列の和と言えば、「等差数列の和」が思い出されるね。

「等差数列の和」のポイントは覚えているかな?
「1番小さい数と1番大きい数を組にする」
「2番目に小さい数と2番目に大きい数を組にする」
「3番目に小さい数と3番目に大きい数を組にする」
このように組にして和をとることがポイントです。
等差数列では、この和がすべて等しくなったのですね。

今回の、既約分数の分子でも同じように組にしてみましょう。

中学受験算数カンガープリント 既約分数1133
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1+14=15
2+13=15
4+11=15
7+8=15

全部15になってる・・・

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はい。
既約分数の分子は、等差数列にはならないのですが、
左右対称になります。
各組の和が等しくなる理由は左右対称です。

中学受験算数カンガープリント 既約分数1134
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まん中は7.5ですね。確かに左右対称ですね。

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この性質を利用すれば、和は全部書いて足さなくとも求められます。
等差数列の和と同じように求めることができるからです。
各組の和は、「1番小さい数と1番大きい数の和」で求めましょう。

\(\displaystyle \frac{1}{15}+\displaystyle \frac{14}{15}=1\)

これが何組できるのか。

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既約分数は8個あったので、8÷2=4
4組ですね。

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はい、その通りです。
一気にまとめて計算式にすると、
(\(\displaystyle \frac{1}{15}+\displaystyle \frac{14}{15})×8×\displaystyle \frac{1}{2}=4\)

既約分数の和は4と求まります。

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さっき、かき出して求めた和と同じ。
ホントだ・・・簡単に求まりますね。

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この既約分数の和の性質は、分母がいくつであっても成り立ちます。
どう?信じられない?

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いや・・・信じられるというか・・・
とにかく覚えておこうって感じです。
まだよくわからないです。
わかったようなわからないような、そんな状態です。

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そうだよね。
もう一つ具体例を見ておこうか。

例題2

0より大きく1以下の分母が24の分数の中に既約分数はいくつありますか。
また、その既約分数の和はいくつですか。

\(\displaystyle \frac{1}{24}\)、\(\displaystyle \frac{2}{24}\)、\(\displaystyle \frac{3}{24}\)、\(\displaystyle \frac{4}{24}\)、・・・・・

解説

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えっと・・・なんだっけ?

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全部かき出しをしなくても、等差数列の和のように既約分数の和を求められるよって話です。

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規約分数の和は
(はじめ+さいご)×個数×\(\displaystyle \frac{1}{2}\)

だから・・・

はじめは、\(\displaystyle \frac{1}{24}\)

最後は、\(\displaystyle \frac{23}{24}\)

個数は・・・

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個数は普通に求めるのですよ。

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はい、分母の素因数分解ですね。

24=2×2×2×3

2と3の最小公倍数は6だから、6個周期。

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1、2、3、4、5、6のうち、
1と5の2個が約分できない。

分子は1から24まで、ちょうど4周期分ある。
1周期に約分できない分数は2個だから、4周期で8個あります。

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だから、

一気にまとめて計算式にすると、
(\(\displaystyle \frac{1}{24}+\displaystyle \frac{23}{24})×8×\displaystyle \frac{1}{2}=4\)

求まりました。
4です。

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はい、正解ですよ。

一応確かめをしておこうか。
既約分数がたったの8個しかなかったからね。

その8個を全部かき出してみよう。

中学受験算数カンガープリント 既約分数1137
吹き出し用まなぶくんイラスト

なるほど
確かに成り立っていますね。
すべての組で分子の和は24だ。

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さて、既約分数の和は等差数列の和のように求められる。

これがこのページで学んでほしかったこと。

しかし!!
既約分数の和が等差数列の和のように求められないときだってあるのです。
次回は、それについて学びます。